株式会社カイユウは、六本木ヒルズ展望台 東京シティビューと共催で、平成に生まれた文化を捉え直す展示「平成展 2010-2019」を2019年3月29日(金)から2019年5月12日(日)にかけて開催します。
「平成展」は、平成の終わりという節目を鑑賞者自身の記憶と共に振り返る三連展として全3回を企画しており、今回は第3回目の最後となる展示です。
第3回目の展示では「真実と嘘が混ざる未来」をテーマとし、平成という年号が終焉を迎える2010年から2019年の10年を切り取り、アーカイブ。
会場では「平成水」を限定販売/展示
壁面には「平成水」を飲んだ人のレビューが延々と流され、また更新されていく。嘘と真実が混じり合い、「物」の価値や本質について再び考え直す。それが2020年以降のポップカルチャーを、ひいては生き方を考えるきっかけになるかもしれない。
「平成展 2010-2019」開催概要
期 間:2019年3月29日(金)~2019年5月12日(日)
時 間:10:00~22:00 (最終入館 21:30)※不定休
場 所:東京カルチャーリサーチ
(六本木ヒルズ森タワー52階 THE SUN & THE MOON内、約17㎡の小展示スペース)
入場料:無料(ただし、展望台・森美術館の入館料[一般1,800円他]が必要です)
制作協力:bpm、つむら工芸
企 画:KAI-YOU、東京シティビュー
WEB:https://kai-you.net/heisei
「平成展 2010-2019」に寄せて
第3回目、最後の「平成展」は今まさに現在進行形で終わりを迎えようとしている2010年〜2019年の10年に関する展示を行う。
ポップカルチャーが「文化」として認められるようになった90年代と00年代。しかし最後の10年はそんなポップカルチャーがこれまで積み上げてきた歴史や文脈に断絶が起こるほどに状況が一変した。
その大きな理由の一つが2011年3月11日に起こった「東日本大震災」だろう。
日本は戦後以来、経験したことがないような大きな災害とそれに伴う悲劇を経て、過去の20年で肯定されつつあった個人がバラバラに生きること、自分の思想で考えることから転向し、一致団結することの快感を覚えた。
同時に、これまでのポップカルチャーが持っていた虚構的な想像力よりも、YouTuberやブロガーをはじめとする”インフルエンサー”たちが発信する、実益的で即効性の高い言説や価値観が強く求められるようになった。
また、震災以後この10年において「復興」が私たちの精神的かつ、国家事業を巻き込んだ大きなテーマとして設定された。多くのプロジェクトや物語が「復興」を名目に立ち上がった。東京五輪という”ゴール”も2020年に控えている。
そんな精神的な変容が起きた一方、老若男女を問わずスマートフォンが完全に普及。2017年には13歳〜59歳の年齢においてインターネット利用率は90%以上となる(総務省「個人のインターネット利用者の割合の推移」よる)。
誰もが常時ネットに接続し情報を得て発信することが可能になり、より容易になった「繋がり」は強い連帯を生む。SNSを中心にネット上に擬似的な社会めいたものが生み出された。
「民意」「人気」「優劣」がインターネットによって、瞬く間に可視化される時代。
情報に対する個人の瞬間的な感情はすぐに数値として映し出され、検証する間もなく「正しいこと」として認識される。
今、事実や真実が感情によって無効化される「ポスト・トゥルース」が世界中で喧伝されている。
例えば、嘘か本当かもわからない1ツイートや1つの写真に自分の感情や価値観が逆なでされたり、それをマーケティング的に利用した「炎上商法」なども横行。そんな風景がもう日常となっている。
「連帯」「動員」「感情」「嘘」──あえて言葉にするなら、そんな単語が浮かんでくる。
これら2010年代を形容する言葉とともに、平成最後の10年を示す最後の「平成展 2010-2019」を締めくくる。
クレジット
KAI-YOU
エンジニア、3DCG/UIデザイナー、編集者、映像ディレクター、プランナーからなる「すべてのメディアをコミュニケーション+コンテンツの場」に編集・構築することを目的とした会社。2008年より活動開始、2011年に法人化。月間2000万PVのポップポータルメディア「KAI-YOU.net」の開発と運営を中心としながら、次世代のポップカルチャーの在り方を探求する。Webやデジタル領域から、イベントや展示まで媒体を問わないプランニングも行う。
東京カルチャーシーンの継続的な研究と発表の場
「東京カルチャーリサーチ」
「東京カルチャーリサーチ」は、絶え間なく変化する東京のカルチャーシーンを発見・研究し、その紹介をする場所です。東京が生み出すカルチャーの中でも、特にマンガ、ゲーム、アニメ、メディアアート等を深く掘り下げ、「東京シティビュー」としての独自リサーチとセレクションに基づき「東京の文化的特異点」を感じる作品を不定期で展示していきます。
展望台から見える東京の都市は、日々少しずつ変化しています。その変化は人の歴史そのものです。六本木ヒルズ展望台 東京シティビューでは、この東京という都市の内部で毎日生み出され消費されていく「何か」を「東京カルチャー」としてすくい取り、不定期の小展示という形で今後紹介していきます。
スペース概要
名 称:「東京カルチャーリサーチ」
場 所:六本木ヒルズ森タワー52階 THE SUN & THE MOON内
約17㎡の小展示スペース
入場料:無料(ただし、展望台・森美術館の入館料[一般1,800円他]が必要です)
≪本件に関する報道関係者のお問い合わせ≫
【平成展について】
株式会社カイユウ / 米村・菱谷
TEL : 03-6452-5875 MAIL : info@kai-you.net
【「東京カルチャーリサーチ」・東京シティビューについて】
株式会社 プラップジャパン / 梅木・中野・須藤
TEL : 03-4580-9103 MAIL : pr.roppongi-hills@ml.prap.co.jp
森ビル株式会社 東京シティビュー広報担当 /杉・平田 TEL : 03-6406-6173