KAI-YOU inc. 10周年のご挨拶とお礼

日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。

株式会社カイユウは、2021年7月4日で創業10周年を迎えることができました。

これもひとえに、多くのユーザーやパートナー企業の皆様、協力して下さるクリエイターの皆様、すべての関係者の皆様の多大なるご支援あってのもので、心より感謝しております。

10年前の2011年7月4日。東日本大震災の直後に創業したカイユウは、学生時の仲間と共につくっていたインディーズ文芸誌『界遊』の編集・発行チームを中心に結成しました。

当時は、インターネット・マスメディアの置かれている環境、ポップカルチャーの社会的価値が大きく変容していく瞬間ともいえる時代でした。そこから10年という歳月を経て、実に多くの出会いや別れや成功や事件や事故を繰り返し経験しつつ、着実に前進を続ける、強いチームとして成長することができました。今が会社という組織体としても、メディアとしても、社員・スタッフの個々人の能力としても、最強にイケてる状態になっていると思います。10年も経つとめちゃくちゃ成長するようです。

創業時は震災でてんやわんやだったのですが(なんでこんな時期に創業すんの!? やめなア⁉ と多くの人にご指摘されました。その節はありがとうございます。)10周年を迎えた現在も、さらに困ったことに新型コロナウィルスによって世界的な混乱の最中にあります。この1年半は多くの中小企業や事業が、撤退を余儀なくされる様を見てきました。否応なく、今後さらに社会も生活も、人も、凄いスピードで変容し続けていくでしょう。

しかし、創業時より掲げているカイユウの「常に新しいポップを探求し、世界をより豊かに楽しくする」というミッションが遂行されるべきは、まさにこんな状況下であると。真価が発揮されるのはこれからの時代だと確信しています。

文化とは、ポップカルチャーとは、退屈でどうしようもない日常──いや、あれから10年が経って、もう退屈とかいうなまぬるい状況ではなく、多くの人にとっては残酷な日常とでも言ったほうがふさわしいかもしれません──そんな日々を最高の瞬間にする、非日常化する、「祭り」じみた虚構を生み出す、現代を生きる人々が生み出した発明を指します。

それらが人と人との出会いを生み出し、凄まじい熱量で交わって物語となり、たくさんの産業をつくってきました。この10年、そういった営みを最前線で追い続け、メディアという場をつくってきた私たちにしかできないことが多くあります。残酷な状況であるからこそ、馬鹿みたいに「ポップ!」とはしゃぎ続けることが我々の使命なのではないかと思っています。

さらなる10年、より多くの人の日常が楽しくなるような「ポップ」を探求し続けてまいります。20周年を迎えたときは、どんな会社になっているのか、楽しみで仕方がないです。

これまでご協力して下さった皆様のご期待にお応えできるよう、役員・従業員一同最大限の努力をしてまいります。今後も格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

yonemura

株式会社カイユウ
代表取締役社長 米村 智水