「平成展 2000-2009」開催のお知らせ

株式会社カイユウは、六本木ヒルズ展望台 東京シティビューと共催で、平成に生まれた文化を捉え直す展示「平成展 2000-2009」を2018年12月17日(月)から2019年1月31日(木)にかけて開催します。

「平成展」は、平成の終わりという節目を鑑賞者自身の記憶と共に振り返る三連展として全3回です。もうまもなく終わろうとしている平成という歴史の中で、いったいどのようなポップカルチャーが生まれ、次世代へと繋がっていくのか、この先の未来には何が待っているのかを読み解きます。

第2回目の展示となる今回は、2000年から2009年の10年を振り返ります。

平成の30年の中でちょうど中間に当たるこの10年は、多くの識者たちや文化/社会評論において「00(ゼロ)年代」と呼ばれ、平成だけでなく20世紀/21世紀という大きな時代の区切り。そして、橋渡しとなった年代だとも言えます。情報技術が飛躍的に向上し、世の中のほとんどの人が携帯電話やスマートフォンを手に持って自由にネットに繋がる中で、より個々人の趣味嗜好が細分化していき、政治や宗教、マスメディアといった大きな物語が後退し、人々は自分たちというコミュニティによる「小さな物語」を生きるのが当たり前になりました。

それに伴い、これまで「オタク」的、「不良」的だったものが普遍化し、かつてサブカルチャーと呼ばれた分野がポップカルチャーとして広がっていきます。時には奇異の対象とみられた漫画やアニメやゲームが「当たり前のもの」として広がっていきました。今回は、そんな「小さな物語」を①組織から個人へ②セカイ系の系譜③都市と地方の分断④繋がりを生む情報技術という4つの軸から点と線によって結んでいく展示となります。

「平成展 2000-2009」開催概要

期 間:2018年12月17日(月)~2019年1月31日(木)
時 間:10:00~22:00 (最終入館 21:30)※不定休
場 所:東京カルチャーリサーチ
 (六本木ヒルズ森タワー52階 THE SUN & THE MOON内、約17㎡の小展示スペース)
入場料:無料(ただし、展望台・森美術館の入館料[一般1,800円他]が必要です)
制作協力:牛嶋みさを、つむら工芸、bpm
企 画:KAI-YOU、東京シティビュー
WEBhttps://kai-you.net/heisei

※「平成展 2011-2018」は2019年3月より開催予定です。

「平成展 2000-2009」に寄せて

「平成」という時間は、文明や人類史の中では一瞬の出来事だ。

だが改めて振り返ろうとすると、その30年には人間が認知するにはあまりに膨大な、様々な出来事や事件が広がっている。

それは覚悟のある生き様だったり、切実な感情だったり、もしくは冷静に社会や他者を投影させたものだったりする。

その膨大な中から語り続けられたものだけが
物語や歴史となって参照され、
後世へと繋がっていく。

「平成展」でみせるのは、平成と呼ばれた30年、特殊な島国の中だけで流れた、30年という時間に発生した物語だ。

平成30年の中間は、20世紀/21世紀の終わりとはじまり

第二回となる「平成展」は、2000年-2009年の10年間を振り返る展示になる。

平成の30年の中でちょうど中間に当たるこの10年は、多くの識者たちや文化/社会評論において「00(ゼロ)年代」と呼ばれ、平成だけでなく20世紀/21世紀という大きな時代の区切りでもあり、21世紀への橋渡しとなった年代だとも言える。

情報技術が飛躍的に向上し、世の中のほとんどの人が携帯電話/スマートフォンを手に持って自由にネットに繋がるようになった。個々人の趣味嗜好がより細分化していき、政治や宗教、マスメディアといった「大きな物語」が後退し、人々は「自分たち」というコミュニティがつくる「小さな物語」を生きるのが当たり前になった。

すべては複雑だが、フラットになっていく。

社会全体が小さな村のようなコミュニティを乱立していく中で、逆にこれまで「オタク」的だったもの、あるいは「不良」的だったものも相対的に普遍化し、かつてサブカルチャーと呼ばれた分野が「ポップカルチャー」として広がっていく。

それは国策としても「クールジャパン」と名付けられ、後押しされ、時には奇異の対象とすら見られていたような漫画やアニメやゲームが「かっこいいもの」「当たり前のもの」として広がっていくきっかけとなった。

そんな状況になるなんて、ほんの十数年前までは考えられなかったことだ。

平成という限られた時間がもしも、1000年後にも参照されるとしたら、それはポップカルチャーの歴史としてだ。

今回は、そんな時代に生まれた膨大な「小さな物語」の数々を、4つの軸から点と線によって結ぶ。

コミュニティとは、それぞれ個別に点在しているように見えて、様々な歴史やコンテキストの上で成り立っている。その連なりをビジュアライズし、新文化勃興の10年を改めて再評価していく。

KAI-YOU

クレジット

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KAI-YOU

エンジニア、3DCG/UIデザイナー、編集者、映像ディレクター、プランナーからなる「すべてのメディアをコミュニケーション+コンテンツの場」に編集・構築することを目的とした会社。2008年より活動開始、2011年に法人化。月間2000万PVのポップポータルメディア「KAI-YOU.net」の開発と運営を中心としながら、次世代のポップカルチャーの在り方を探求する。Webやデジタル領域から、イベントや展示まで媒体を問わないプランニングも行う。

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東京カルチャーシーンの継続的な研究と発表の場
「東京カルチャーリサーチ」

「東京カルチャーリサーチ」は、絶え間なく変化する東京のカルチャーシーンを発見・研究し、その紹介をする場所です。東京が生み出すカルチャーの中でも、特にマンガ、ゲーム、アニメ、メディアアート等を深く掘り下げ、「東京シティビュー」としての独自リサーチとセレクションに基づき「東京の文化的特異点」を感じる作品を不定期で展示していきます。
展望台から見える東京の都市は、日々少しずつ変化しています。その変化は人の歴史そのものです。六本木ヒルズ展望台 東京シティビューでは、この東京という都市の内部で毎日生み出され消費されていく「何か」を「東京カルチャー」としてすくい取り、不定期の小展示という形で今後紹介していきます。

スペース概要

名 称:「東京カルチャーリサーチ」
場 所:六本木ヒルズ森タワー52階 THE SUN & THE MOON内
    約17㎡の小展示スペース
入場料:無料(ただし、展望台・森美術館の入館料[一般1,800円他]が必要です)

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「東京カルチャーリサーチ」イメージパース

≪本件に関する報道関係者のお問い合わせ≫
【平成展について】
株式会社カイユウ / 米村・菱谷
TEL : 03-6452-5875  MAIL : info@kai-you.net

【「東京カルチャーリサーチ」・東京シティビューについて】
株式会社 プラップジャパン / 三浦・中野・梅木・須藤
TEL : 03-4580-9103  MAIL : pr.roppongi-hills@ml.prap.co.jp
森ビル株式会社 東京シティビュー広報担当 /杉・平田 TEL : 03-6406-6173